松林の中を、1時間ほど散策した。
鳥のさえずり
風がそよぎ、葉を打ち鳴らしていく音
土の上を靴が踏みしめる音
木漏れ日の光
少し冷たすぎる空気、そして、多くの木々に囲まれている感覚。
それらすべてに繊細でいるつもりでいた。
まさに、全体感を感じているものと思っていた。
「森」を見ているつもりでいた。
だが、立ち止まって、一つひとつの木ではなく、全体の木を視界に入れてみたとき
自分こそがまさに「木を見て森を見ず」という状態だったことが分かった。
立ち止まる前までは、
五感六感で受け止めている一つ一つの感覚を拾い集めている感じであり、
そこに全体感はなかった。
立ち止まり、
ゆったり深呼吸をし、上を見上げたときに
はじめて、私は森全体を見た。
全体観を取り戻せた。
そのことが分かった。
オーラのセミナーのなかで、参加者の方々に実際に人のオーラを見てもらうとき、次のように伝える。
「細部にこだわらず」
「見るともなく見て」
「気配を感じようとし」
「呼吸は長く深く静かにつづけ」
「3Dアートを見るときのように焦点は合わせない」
しかし
「全体観や対象の本質はつかむよう意図して下さい」
言葉にすると、いろいろあって、ややこしく感じるかもしれない。
でも武道の熟練者が人と対峙するときには、
きっと、こうした感覚を持って行っているのではないだろうか。
セミナーでは、初めての人でも50%以上の人は、
オーラを見ることが出来るようになる。
3日間通しで参加したならば、
およそ70%以上がオーラを認識し、
30%以上の人がチャクラを認識し始める。
人は、物事の渦中にいるときは、森を見てはいない。細部しか見ていない。
細部を見ていないと、動いている最中は、いつ、つまずき転んでしまうかもしれないから。
だから森を見るためには、
「立ち止まり」
「ひといきついて深呼吸し」
「上(視野)を見上げる(拡げる)」
ということが必要になる。
つまり、自分自身に戻ることが必要となる。
動きと休息
細部への注力と全体観
目標達成と自己省察
これらのバランスを崩したとき、物事に「流れ」がなくなる。
だからこそ、まずは一度
「自分の流れを止める」
ことが肝要となる。
そのとき、オーラが伝える「すべてとのひとつながり」を取り戻す契機をつかめる。
オーラエネルギーは風のように、いつもすべてとつながっている。