オーラが伝えるすべて

沢渡和がオーラやチャクラ、チャネリング等 スピリチュアルなこと全般についてお伝えしていきます。

幼少時の原体験

学研から出ていた小学生向けの『科学』の付録だったと思う。
小学生の時、付録を見ては何年生のものを買おうかと嬉しい
悩みを抱いて本屋に何十分もいた。

小学一年生になったばかりの頃、そのころはまだ文字もロクに
読めなかった頃。
『科学』の付録に蟻<アリ>の巣を観察するキットが付いていた。
透明な縦長のケースと、働き蟻が巣を掘るための土などがセット
になっていたように思う。
なにしろ小学生になっても、字がほとんど読めなかったので、
どのようにそれを組み立てていけばいいのか分からなかった
のだが、とりあえずその土を入れたケースを持って蟻を拾いに
外に出かけた。

思いのほか、蟻を捕まえるのは難しかった。
それにどれほどの数の蟻を捕まえれば、ちゃんとした巣になって
いくのかも分からなかった。

喜び勇んで公園に出たはいいが、しばらくすると途方に暮れだした。
きっと悲しい顔をしていたのだと思う。

小学3年生くらいの3人の集団が、私に話しかけてきてくれた。
   「蟻を捕まえているの?」 
   「うん」
そして私のケースを見て、
   「あ〜蟻の巣を作るためだね」
   「うん」
誰かが言ってくれた。
   「みんなで手伝ってあげようよ!」

お兄さん達は蟻を捕まえながら、とても楽しそうにしていた。
  「僕はあっちのブランコの方で見つけてくるよ」
  「じゃぁ僕は向こうのテニスコートの方に」
  「蟻はここを持ってこんな風に捕まえるといいんだ」
あれよあれよという間に、蟻が集まっていく。
   「女王の蟻」も見つけないとね。
と言って、誰かがそれも調達してきてくれた。
(今考えるといくらなんでもそれは無理だろうから違うもの
 だったと思う)

そして、お兄さん達は、何かを達成したかのような、これまた
本当に爽やかな笑顔で私にバイバイしていった。


私は家の外で、見知らぬ人からこんなにも親切にされたのは、
初めてのことだった。

その後、しばらくすると本当に綺麗な蟻の巣が出来上がった。
働き蟻というのは、良く働くのだなぁと妙に感心もした。

出来上がった綺麗な蟻の巣を見せたかったのだが、以降あのお兄さん
達に出会ったことはない。


小学校に行き始めたばかりの私は思ったものだ。

世の中には、このお兄さんたちのような親切な人が、たくさんいるに
違いない。
困っている人を見ると手を差し伸べようとする人。
そして一緒に愉しんでくれる人。
丁寧にものごとを教えてくれる人。
さっと出会ってさっと別れていく人。
きっとそんな人はたくさんいるのだろう、と。
もちろん当時の詳細な気持ちややりとりは、正確には覚えていない。
今になって言葉にしてみれば、当時、こんな感じで思っていました。

この体験は、私の「世間」というものに対しての原体験となっている。
皆さんにもそれぞれの良い原体験があると思います。
世間について、肯定的な良いイメージで、出発出来たのはラッキーでした。
なんといってもそれ以来、学研の科学の付録にだけは真剣に取り組み
はじめ、買いに行くのはとても楽しみだった。


今、私はバリ島にいて、そこで久々に蟻の行列やかたつむりやワニかと
見まごうほど大きなトカゲやらを見ながら、ふと思い出した幼少時の大
切な思い出です。


そして、akuaを一緒に主催している智穂さんに、この私の大切な思い出
について話してみました。


すると、
 「私は学研の『科学』で思い出すのは、その本の表紙のモデルをしていた
  頃のことだな。
  当時、たとえばチョウチョを指先に載せて写真撮影をしていたの。
  凍っているチョウチョの冷凍が溶けかかって息を吹き返す、まさにその
  ときに私の指先に載せて、飛び立つシーンを撮影するんだよ」
と。


そうですか。。。そうですか。
その話を単独で聴くと非常に興味深い話ではありますが、私の大切な思い出
話との関連で聞くと、なんだか、私は、自分が働き蟻のような気持ちだ。。。

なるほど。私が小銭を握りしめ科学を買いに出かけていたとき、飛び立つ
チョウチョと撮影していたわけだ。

世の中、このように搾取の構造ってのはあるのですね。


。。。いえ、もちろん冗談ですよ。。。うん。でも。どうかな。


さあ、今日からボロブドゥール寺院だ。

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