「やりたいことで生計を立てていこうとする」
もちろん、これは理想であり実現出来るならばそれにこしたことはないと、誰もが思うことでしょう。
しかし、「一つのビジネスで生計を立てる」というのは、常にある「問題」を抱えてしまいます。
その問題は、そのビジネスでの収入を、常に、一定額以上確保しなくてはならないという制約から生まれます。
例えば、「このことが好きだから、もっとより深めてみたい。探求してみたい。もっとたくさんの時間を費やしたい」そう思ってビジネス化したとしましょう。
すぐにしかも恒常的に一定額以上の収入を、すんなりと確保出来るならば、まったく問題はありませんが、そのようなケースは稀です。
収入がなかなか得られず、生活がままならなくなったとき、人はどのような対策をとるでしょう。
たとえばそれがカウンセリング業であるならば、「一定収入確保」のために、クライアントに継続的に来訪してくれるように持ちかけるかもしれません。
あるいは、クライアントのニーズに応えようとするあまり、目に見えるあるいは驚かすような効果的な手法の取得に一生懸命になるかもしれない。
なんらかの資格をとって、箔を付けようと思うかもしれません。
お金の収支ばかりを考えるようになってしまい、当初の「人間の意識活動についてもっと深めてみたい。探求してみたい」ということを忘れてしまうかもしれません。
生計を立てていこうとする分野がスピリチュアル分野であるとすると、当初の良き意図が失われ、「良質なエネルギーによるクライアントの癒し」から遠ざかってしまうという逆説的なことになります。
それだけでなく、怖いことに、悪いエネルギーの存在が近づいてきて、いつのまにか、そことのつながりでチャネリングやセッションをしてしまう。結果、自分にもクライアントにも悪影響を与えてしまう。
スピリチュアルを仕事にする場合、自分のエネルギーを定期的に第三者に観てもらうことが必要な理由です。私自身こうした事例を、身の廻りのプロと呼ばれる人たちのなかにたくさん観てきました。
目に見えないエネルギーにかかわる仕事では、なかなか気づくことが出来ずに、とりかえしがつかなくなることもあります。
「好きなこと」なのですから、もちろんそれで収入を得ることは構いません。
ですが、自分のなかで上記のような無理をしなくては、それのみの収入では難しそうと思われるならば、
「好きなことで生計を立てる」という考えを捨てること
をお勧めします。
ではどうしていけば良いか。
(次回に続きます)
Art Swing MAMIさんの絵
MEMORY