(前回の続き)
ではどうしていけば良いか。
「好きなこと」なのですから、そこからの収入はささやかでいいから、別の収入の柱を持つことを考える。
その前提で、始めて見る。
そして何より大切なことは、「好きなことを」ビジネス化しても自分の意図がぶれないことを確認していく、ことです。
意図がぶれないことに自信がもて、そのことに「成功」したならば、そのビジネスを徐々にゆっくりと拡げていこうとしましょう。
意図がぶれるようならば、拡げることは中止する。
この「ビジネス化しても意図がぶれない」というのは、思いの外、ハードルが高いと思います。
自己啓発本の拡がりとともに「成功=収入増大」という図式の思い込みが人々のなかに根強いからです。
「とても好きなこと。自分にとって大切なこと」をビジネス化するならば、当初の意図を大切にして下さい。
芸術家である画家が、「自分の描きたい絵」ではなく「売れる絵」「分かりやすい絵」を描くことに走ってしまう例も良く耳にします。
画家に限らず、こうしたことは小説家や音楽家、デザイナー、その他職業でも良くある話しでしょう。
では、売ることに専念すると何が問題なのか。
それは、作品や仕事から愛がなくなる。
つまり「良質なエネルギー」を失っていくことにあります。
好きなことをしているとき、私たちはハート(のエネルギー)と触れあっています。
ですが、それは欲などのお金のエネルギーとは、通常は相容れないため、なかなかビジネス的成果はもたらされません。
「貨幣は中立」として「ハートとお金は相容れる」と言っているスピリチュアルな人も多いですが、そのような人はエネルギーが見えていないのだと思います。
あるいは、自らのビジネス優先にスピリチュアルな考えの都合の良い部分だけを援用しているか、そもそも人々を引きつけられれば何でもよいか、のどれかでしょう。
「ハートとお金は相容れない」ため、あなたの「好きなこと」は、少数の人のみを対象としたビジネスかもしれません。
ハートのエネルギーに感銘を受ける人達は、敏感さ繊細さを持っている人達でもあるため、分かりやすさを求められる現代では少数派だからです。
いつまでも状況が打開しないかもしれません。
たとえ、あなたの意図を「天界」が支援していても、天界は人々の自由意思を尊重し、自由意思に立ち入ったり、コントロールをしたりということはしません。
もちろん、あなたは意図をキープ出来る限りのなかで、ビジネス的な拡大をしていく努力をした方が良いでしょう。
でも拡大しないからといって、それは宇宙的、魂的な視座から観ての「失敗」や「する必要のないこと」ではありません。
むしろ、あなたが自らのハートと触れあうという点で、あなたの魂的には十分な成功なのかもしれません。
作品や仕事に対しての愛。
そして「良質なエネルギー」の維持。
「好きなこと」に対しては、これらが大切です。
すると、不思議と良質な出会いや気づきがやってきて、幸せ感を感じるようになるでしょう。
あなたのビジネスの第一目的が、「収入増大」ではなく、その「探求」や「歓び」「そこにエネルギーを注げること」にあるならば、「成功=収入増大」というパラダイム、「やりたいことで生計を立てる」というパラダイムを捨てることです。
「意図の確認と維持とその反映」に専心することです。
Art Swing MAMIさんの絵
BLUE SKY