日本史や世界史では中央集権国家を目指す過程を教わる。
現状が中央集権国家であり、それを是とする歴史を教える必要があるから。
また教科書作成側は一層中央集権国家を進めたいから。
中央集権国家と個人主義(個人の尊重)はその在り方において対立する。
個人の尊重ではなく家族の尊重という形式で目眩まし的にごまかし、資本主義や競争主義から生じる矛盾や問題点はすべて家族に押しつけ家族内での解決を図ってもらい、より強固な国家を目指そうというのが、現政権や現大臣の多くが属している日本会議の、目指しているところだろう。
しかし、時代の趨勢としては明らかに個人主義が加速し、それを支援するツールとしてのネット環境やスマホが登場している。
すべてがネット環境につながざるを得ないためにハッカーから身を守るすべはない。
ゆえにウィキリークス創設者のアサンジ氏などが国家機密をハッキングして一般国民に知らせる。
最近イギリスで逮捕されたといはいえ、ジャーナリスト一個人が世界の巨大国家・企業と対等に闘うことが出来るようになっている。
様々なツールが安価になっているためIotやAIの世界でも小回りを活かせば、個人が大企業を出し抜けるようになっていることを、企業展示会に足を運ぶと感じる。
中央集権国家体制と情報技術の進展はその在り方において対立する。
すべての情報がオープンになると、国家はもはや法的拘束空間としてしか存在価値を見いだすことが出来ないのではないだろうか。
個人や企業は法的拘束空間の緩い国家へと脱出をはじめる。
一部の国家は法的拘束力を一層強めクローズ化を目指し、一部の国家はその逆をいく。
アサンジ氏のようなハッカージャーナリストが、これまでのようにクローズ化を阻み、世界のオープン化に向けて歩みを進めてくれないとこれからの世界はディストピアになる。
クローズされた情報をあぶり出すのはジャーナリストやマスコミの仕事だ。
世界の未来はマスコミ次第というところに来ている。
日本のマスコミが政権を忖度するような腰抜けな時代が来るとはまさか思わなかった。
日本版アサンジ氏の出現を願う。