オーラが伝えるすべて

沢渡和がオーラやチャクラ、チャネリング等 スピリチュアルなこと全般についてお伝えしていきます。

哲学者アンリ・ベルクソン1

哲学者ベルクソンを理解するには、スピリチュアルな視点が不可欠だと思っている。

 

時代的にもクリシュナムルティが星の教団を解散し、組織によらない霊性の進化を模索していた時期でもあり、またヨーロッパ全体でも心霊主義や神智学協会が隆盛し、アリスベイリーやルドルフ・シュタイナーが活躍していた時代でもある。

 

そしてなによりもベルクソン自身が霊的な事象に関心が深かったからだ。

私は、ベルクソンは霊的能力、たとえばそれはオーラや天界の存在を観たりあるいはソクラテスのようにチャネリング的に声が聞こえる、という能力があったかあるいは鍛錬したのだと思っている。

そのような背景を感じさせる哲学的思索なのだ。

 

スピリチュアルに関心を持った人ならば、以下のようなことを考察したことがあると思う。

・「永遠のいま」とは。

・時間の探求。

・認識理論と生命理論の融合はどのようにすれば良いか。

・私たちがふれあう事象とすべての事象を宇宙的全体に再統合するとはどのようなことか。

・ふれあう事象や出来事と、「私」との相互作用によって何が起きているのか。

・生命エネルギーによる創造と神との関係

・自らを守り他者を排斥するような「閉じた世界」と、すべてが愛により包摂される「開かれた世界」への架け橋あるいは移行にはどうするか。

 

そしてスピリチュアルな探求を深めていくにつれて、以下のような直感、直覚を得た人も多いだろう。

・生命とは完成したものではなく、つねに途上にあるもの。

・自己を解体することではじめて、本質的な自己は形成されるのではないか。

・すべてのものごとの質的変化は絶えることなく継起し続けている。

・生命と同一の拡がりをもつ意識を得ることこそ大切なこと。

 

これらはすべてベルクソン哲学の主題である。

 

大学時代、小林秀雄を通してベルクソンを少し囓ったが、理解出来ずに放り出していた。

いま、スピリチュアル的探求を25年以上してきて、あらためて読み返すと、一行一行の深みに驚くと同時に励みにもなっている。

 

それでも、10行ほど読み進めたらまた最初に戻りを何度もしながら、ようやくの思いで理解が深まっていく。ノーベル文学賞をとった文章なので、フランス語の原文で読むならば、さぞその深淵さ美しさを知ることが出来るのだろうが、もはやいまから新たな言語を学ぶ気力はない。

日本語でも、理解出来たあとならば美しく感じる。理解出来る前は美しさより難しさが先にたつ。フランス語だと理解出来なくとも音韻含め美しいのかしら。

 

ベルクソンの理解を深めていくには、私自身のスピリチャアル体験が不可欠なものとなっている。数行読んでは、その内容と自分自身の例えばオーラ診断の体験を照らし合わせて、ようやく先に進める状態となっている。

 

フランス語を自由に操っていた小林秀雄も、ベルクソンについては未完のまま他のテーマにうつり、自らの全集にはベルクソン考察の文章は入れるな、と遺言したと言われている。

 

とても難解な哲学を構築したが、それは、宇宙を含む生命のメタ的考察にフォーカスすることで分析的理解を拒否する類いの難解さでもあるから、大きくエネルギーの視点からとらえてみると多少なりとも理解でき、その深淵さと、独自に普遍性を獲得しようとする精神の孤高の強さに圧倒される哲学体系でもある。

 

この圧倒感と彼の孤高のもののとらえ方考え方を、感じとってみて欲しい。

強くなれると思う。

ある程度の年数を生きてきた、またそれなりに様々な体験や疑問探求を経た人にこそ分かる奥行きのある哲学なのだと思っている。

 

ベルクソンと天体の動き - オーラが伝えるすべて

 

近いうちにベルクソンの以下の書籍を教科書として、ベルクソン哲学(=スピリチュアル)講義を試験的に発足しようと準備している。

最晩年に書かれた本であり、彼のすべてを内包している。

1ページの講義に一時間以上はかかると思う。

 

道徳と宗教の二つの源泉 (ちくま学芸文庫)

 

準備していて困るのは、その深さゆえ、おもしろくもあっという間に時間がたち、他の仕事に手がまわらないことだ。

 

 比較的、分かりやすくこちらもお勧め。

創造的進化 (ちくま学芸文庫) 

 

 (つづく)