オーラが伝えるすべて

沢渡和がオーラやチャクラ、チャネリング等 スピリチュアルなこと全般についてお伝えしていきます。

いろいろありました 3

昨日 の続き。


「すぐに明日まで過ごすのに必要な荷物をまとめて、上に駐車している僕の車まで一緒に行こう。荷物を運ぶのを手伝うよ」

「僕がホテルまで送る」


そうポールソンが言います。

   そうなると私の車はここに置いていくわけですね。


「そうです」


   となると、私の車は誰がいつピックアップするのですか?


「それは未定だ。すべての計画は白紙に戻った」

   ほぉ

「とにかく今、決まっていることは、君らをホテルに僕が送ってあげることまでだ」

   ほぉ


なかなか日本では考えられない展開です。
いくらなんでも送った後の計画くらいは考えてから行動に移すでしょう。日本人は。
それとも日本人が慎重過ぎるのか? 計画的過ぎるのか?

もしや、グローバルスタンダードはこれくらいに「アバウト」なのか。

そんなことを考えながら、彼と一緒に上の階に向かいます。

「何度か電話した?」

ポールソンに尋ねられます。

2時間も待ったのです。


もちろんだよ。2回したよ。

「長い間待たせて済まなかった」


欧米系にしては良く謝ってくれます。


「僕の計画がうまくいかなくて、大事な午後の時間を無駄にさせて申し訳なかった」


でも、このままいくと、今日の午後の時間だけでなく、明日も明後日も膨大な時間が無駄になることはありますまいか?
そう私は心の中で思います。


近くのホテル前に駐車してある彼の車に向かいます。
僕の車と言っていたので、てっきり彼の個人の車かと思っていたのですが、またまた真っ黄色のAAの車でした。


そこに荷物を積み込みます。
荷物を置くスペースは、スパナや電灯やホースや様々な機材が置いてあるところ。


そして再び、運転席横に乗り込みます。
少し窮屈かなという程度。


「あの駐車場に入るには9センチ大きかったんだ。この車。残念だよ。ホテルには30分位で到着出来ると思う」

1メートルくらいはオーバーしてそうに思えたけど、そんなものなんだ。


運転席の方を向いているパネルには、私のフルネームとその進捗状況が表示されています。


そのパネルがNAVIに早変わりしました。
そしてホテルの場所をチェックしたのち、おもむろにスタート。

結構、飛ばします。
かなり、飛ばしています。

こちらの人は、狭い道でも、スピード出します。

これなら30マイル離れていても30分もあれば着くのかもしれません。

手荒な運転ではないのですが、街灯なき真っ暗な道を100キロ近くで飛ばしていると少々怖い。


   この車なら事故っても大丈夫だね


と少し冗談を言ってみると、

「そうだ」

とまじめに返されます。



私が話しかけない限り無言です。

アメリカ人とは決定的に違う文化を感じます。

無言は心地よい。でもスピードが少し怖い。



結局、50分はかかったでしょうか。

ホテルに到着です。

真っ暗ですが広大な庭があるのは分かります。
ホテルの敷地内に鹿の群れがいる。
門をくぐってからフロントまで、5分は走ったように思いました。
もう深夜12時近くになっています。


降りるとき、再度、確認です。


    私は明日、どうすればいいの?


「まず、この電話番号に電話してくれ」
「そしてどうするかについて話し合ってくれ」

   何時に?

「何時でも好きな時間に」

いや、そういう所が私を不安にさせるのだけど。。。
しかもまた交渉しなければならないのか。。。

ちょっとウンザリしますが、とりあえず『今』を生きることにします。


AAの真っ黄色の車から降り立ち、深夜にチェックインする日本人。

ホテルマンも不思議だったことでしょう。

でも、容易に想像がつくのかも知れません。


「何をやった」

ホテルマンに聞かれます。

状況を簡単に話すと、

「それ僕もやったよ。僕の場合はプラグの交換も必要になってね〜。えらく金がかかったよ」

と、ホテルマンらしからぬ、こちらを落胆させることを平気で話てきます。
このフランクさ。ここはイタリアか、とも思いました。

でも、お金がかかることよりも、身近に仲間がいたことの方が、なぜか今の私には嬉しく思います。

用意してくれた部屋も随分とアップグレードされていました。

皆、気持ちは温かい。そして真面目。
でも、手順や段取りが、考え無しに感じる。
詰めが甘くないか。
「考える」ことより「振る舞い」が大事なのかもしれない。
それはそれでいい気もするが、出来れば両方、大事にして欲しい。


そんなことを考えながらシャワーを浴びたら、心配事も流れていました。
どんな心理的状況下でも、快適なベッドがあれば、私は2分(2秒)で寝られます。
この日もパスポートを紛失した日も例外ではありません。



朝です。

いきなり電話でたたき起こされます。

「AAの人が来ている」

そうフロントマンに言われました。
8時です。

オレから電話する約束ではなかったのか。


降りていくと、AAのポールソンではない別の若い人が来ていました。


「車の鍵を受け取りにきた」
不機嫌な様子で私にこう言います。


   なぜ?

「分からない。オレはそれだけ言われてきた」


   そんなことってあるのか。

ここで車の鍵を渡し、その後、何時間も何日も状況に変化がないとしたら、私はどうすればよいのでしょう。


   AAの本部に確認して、今後のプランを決めてくれ!
   僕の旅は君に懸かっているのだ。


ちょっとばかり、強く言いました。最後にプリーズは付けて。


車載電話で本部と話しはじめてくれたが、まるで聞き取れない。
私の英語力もあるが、彼の訛りの強さは私の英会話人生でもはじめてのものでした。


諦めて、ロビーでくつろぐことにする。

ロビーでくつろいでいると、起きている出来事は忘れそうになる。


モーニングティーでも頼もうかなぁと思っていた矢先、彼が満面の笑みで戻ってきました。


「プランが決まった!」と。


    どんなだ。


「1 まずオレがこの鍵を持って昨日の駐車場に行く。 
 2 そこにレッカー車が待機していて、そのレッカー車に車を載せる
 3 レッカー車が車を載せてここにやってくる
 4 レッカー車がやってきたら燃料入替車がこのホテルに到着する
 5 ガソリン燃料をディーゼル燃料に入れ替える
 6 完全な車があなたの元にやってくる  」

どうだ。という顔で説明しています。

   よし、でかした!

褒美に一緒にモーニングティーでもと思ったが、そんな時間はもったいないであろうから多めのチップにする。


私はすっかり若者を育成している感覚だ。
しかし、ここまで誰かが考えてから、各自、仕事に取りかかるのが普通だろうに。

まぁいい。

だが、上記のプランの実行にどれだけの人たちを巻き込むことになるのだろう。
それも、この国に私たちのエネルギーを根ざすにはいい機会だと思える。
私たちもこの国を深く知れる。


彼は50分程でレッカー車はここにやってくると言い放ち、満面の笑みで帰って行ったが、昨日の道程を考えても、2時間は最低かかるだろう。

イギリス人は時間の読みが甘いのか。計算が苦手なのか。



これから、シャワーを浴びて朝食をゆっくり採ろう。



2時間後、
部屋の電話が再び鳴った。


その後は写真で。。。。















私は今回の一連の出来事を通して、ますますこの国が好きになった。
この国の多くの人が、

  素直で実直だ。
  真摯で紳士だ。
  プロセスや結果重視派ではなく本質重視派だ。(良く言えばだけど)
  そしてハートフルな自然と人々が息づいている。(これは確か)


最終的には、1300マイル(およそ2100キロ)以上を走行した。

パスポートを紛失したり、こうした出来事があったりと、いろいろだったが、またすぐにでも行きたい。

そんな、素晴らしいものでした。


イギリスの田舎にいけば、誰もが郷愁や懐かしさを感じられるだろう。

人の心のぬくもりや温かさも。



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