オーラが伝えるすべて

沢渡和がオーラやチャクラ、チャネリング等 スピリチュアルなこと全般についてお伝えしていきます。

クローズド社会

最近は、どの会社を訪れても、静かになった。

12,3年前と何がもっとも違うと聞かれれば、これに尽きるだろう。

営業部や顧客サポート部などの、社外からの問い合わせが多い部署を除いて、
ほぼ例外なく、すべてのやりとりがメールで交わされるから。

コンプライアンス上から、社内での仕事の話を禁じているところもあるくらいだ。

電子メールの特徴は、
1 個人用のPCか携帯が必要
2 1:Nの関係が可能(一斉メールなど)
3 記録が残る
4 定型的文章力が必要になる
5 お互い時間に縛られない
6 会話が不要

などだろうか。
このなかの1、2、3、5の利便性が高いから、どの企業でもメール文化は浸透した。


PCも携帯も一人一台でなくては不便だ。

PCには複数の人間が活用しうる機能があるが、
一台の携帯を家族で共有しているという話は聞かない。

必然、携帯やPCはプライベートなものとなり、そこは、クローズドの世界となる。
開かれていると言っても、あくまでも携帯とPCを通して拡がっているだけで、
物理的にはPCや携帯にのみと向かい合っていることに、変わりはない。


企業で、30歳以下に顕著に見られる傾向がある。

彼らは、中学生になったころから携帯が普及し、
高校生になる頃には、ほぼ携帯を持ち始めた世代。
PCの家庭への普及期も、ネット上の検索機能の普及期も、この時期と重なる。

私とて、さすがに食事中はしないが、家族でお茶を飲む団欒時や、
子どもに勉強を教えている時間などは、その合間に、PCを開けメールを見たり、
団欒時の話題や子どもに教える内容を調べたりしている。

自分でも、困ったものだと思う。


情報への関心はあっても、人への関心が薄くなる。
人が情報をもたらしてくれるとしても、携帯やPCを通してという体験の方が多いのだろう。


対話の重要性に気付いていない。
感化し感化されることの豊かさに気付いていない。

対話とは、会話での瞬時の刺激・気付きを通して、お互いに、
一人では到達出来なかった地平に到達することだ。
そして、自分自身と他者が開かれ感化されていく。


PCや携帯で、どんなに打つことが早くなろうとも、決して到達しえまい。
生身の生命エネルギーが、そこには、ないのだから。


このことを、30歳以下の多くは知らないように感じる。
経営コンサルティングをしていて思うのだ。

彼らは入社したその日から、社内でのやりとりは電子メール主体であり、
友人との連絡の多くも、情報収集も、携帯やPC上でだった。
だから視野が閉鎖的だ。
自分の席の隣近所で起きていることに鈍感だ。
「何か」を「察知する」という人間的(動物的)能力が低い。


携帯もPCもメールも本当に便利なもので価値あるもので、
だから今更やめる必要は全くないのだが、
対話を軽視していると、企業も社会も、いつか必ずしっぺ返しを食うことだろう。
もう食っているのかもしれない。


それが「うつ」の増加であり、人生や仕事への充実感の減退であり、
いつやむことのない焦燥感であり、何かを愛することの出来ない、
そして感動することの出来ない心なのだろう。


記録に残す必要のないことは、メールではなく電話をしてみたらどうだろう。

出来れば、席を立って会いに行ってみてはどうだろう。

調べたいことは、PCに頼らず、席を立って本屋に行ってみてはどうだろう。

すると、その人と無駄話が弾むかもしれない。
先輩から、かわいがられるかもしれない。

あるいは、まるで関係のないでも人生を変える本と出会うかもしれない。
関係あると思って、手にとった本の違うセンテンスや目次から大きなヒントをもらうかもしれない。

.....もしかしたら、本屋に行く途中で交通事故に遭うかも知れない。


いずれにせよ、
あなたの人生に、あなた以外を介入させるようにしよう。

それは、生命の介入なのだから。
魂の介入なのだから。


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