経済学者の水野和夫氏はノーベル賞をとっても良いのではと思われるほど、緻密かつ新しい視点で分析をされています。
彼は著書『新・資本主義宣言』の結びで次のように述べています。
”「二十一世紀の人類にとってはまだ新しいシステムが見えないのだから、「生への不安」があるのは当然である」・・・・(今資本家が行っていることは)勝負の終わりの瞬間をいかに遅延させるかに尽きる。・・・・(ネット革命によって)知と時間を手にした消費者にとっては「負けた勝負」だと思って反革命を起こそうとしている資本家をいかにコントロールするかである。その選択は我々の手の内にある。”
その彼が、今年のNHK新春スペシャル「100分de平和論」にゲスト出演されていました。
そこで彼が披瀝していた見解は、資本主義システムとは、
「より速く、より遠くへ、より合理的(効率的)に」
を目的として収奪と蒐集をしていくシステムで、現在は長期金利低迷の推移から見てこのシステムが限界を迎えているのは明らかである。
だからこれからは、上記の真逆を進めていくことで、平和だけでなく、まだ誰も分からない新しい経済システムへの移行が促進されるはずというものでした。
歴史的にみても、その萌芽は金利低迷が世界で最も先に起こり長期化している日本から生じてくるはずである。
日本人には、上記資本主義システムの在り方の真逆として、以下を番組内で提言されていました。
「よりゆっくり、より近くへ、より寛容に!」
効率至上主義の世界で、上記を大切に生きることは勇気のいることです。
さて、私たちは「時間」は直線的に流れている、推移していくものと無意識に思っていませんか。
だからウサギとカメではないですが、少しでもその直線勝負を速く歩み、優位に立たなければサバイバルが出来ない。そう定義していませんか。
Vywamusは言いますが、時間の流れは直線でなく「円運動」「螺旋」を動いています。
そもそも、この世界のすべてのものはチャクラをはじめとして「螺旋」を描いています。
明滅するエネルギーが円運動をしています。
明滅の「明」はこの物質世界。
明滅の「滅」はより高次元の世界。
数学的には「明」を「実数」の世界、「滅」を「虚数」の世界といっても良いもの。
生命エネルギーの主な動力源は「虚数」の世界側にある。
そして円や螺旋の運動様式を持つ。
実際、自然界に直線的なものを見いだすのは困難です。
直線的なものは人間の思考様式、論理形式くらいのものでしょう。
だから人間によって作られる人工物は、直線が基盤となります。
螺旋とは円運動とその中心、そして拡張によって成り立っています。
ここでいう中心とは、「原点回帰、ものごとの本質」に向かう動きです。
伊勢神宮の式年遷宮も同様です。
「常若」の精神で、常に、原点・本質に回帰することを通して螺旋の動きと永遠性を維持させています。
直線は始点と終点があります。だから直線的に発想すると、どうしてもGoal・目的の定義が必要だと思い込んでしまう。
「円運動」「螺旋運動」は、どの瞬間をとっても、そのすべてを「スタートライン」と定義出来ます。
円は究極の相似形ですから。
だから、私たちはいつでも真新しい「いま」を新鮮に生きうる。
そのように時間はなりたっている。いや時間だけでなくこの宇宙のすべてが。
少し抽象的な言い方になりますが、資本主義の終焉とは、直線的なものの終焉なのでしょう。
まずは私たち自身が、自らの意識内において革命を起こさなくてはなりません。
時間だけでなくすべての物事をとらえるときに、直線的なものをイメージするのではなく、円運動や螺旋の動きをイメージしてみる。
みなさんも今までハートのエネルギーを感じるとき、そこに直線的な動きを感じることはなかったはずです。
直線的なものに象徴されるものからの卒業をしていきましょう。
中学で最初に習う直線の1次方程式から高校、大学で扱う3次、4次、多次元方程式の曲線、螺旋の世界へと学びを進めていく時期なのです。
そのとき、高次元が持つ神聖な秩序のもとで生きていくことになります。
Art Swing MAMIさんの絵
bloom ( 開花 )
イルカが伝えに来ました。
『花は、心が満ち足りた時に開く』
例外はないらしいです。